問題です。
フレッツ光、NURO光、auひかりの3社において、最強のネット回線はどこでしょうか!
答えは
『状況によるためわからない』
です。
ですが、ケース別に比較していくと、どの回線が自分に合っている最強ネット回線なのか、把握することは可能です。
ケース別に、フレッツ光・NURO光・auひかり、どの回線を利用するのがいいのか把握し、自分に合っている回線を見つけたら新居での契約や乗り換えなど、光回線契約時の参考にしてください。
フレッツ光・NURO光・auひかりはそもそもどんなサービスなのか
フレッツ光・NURO光・auひかりが、そもそもどのようなサービスであるのか、自分に合った最強のネット回線を見つけるために知っておくことが大切です。
フレッツ光とは
フレッツ光とは、NTT東日本・NTT西日本が提供している、全国的に使うことができ、日本で一番シェアの多い光ファイバー回線を提供しているサービスです。
フレッツ光のサービスの中には、「ドコモ光」「So-net 光 プラス」のような『光コラボレーション(光コラボ)』と呼ばれるサービスも含まれます。
NTT東日本・NTT西日本が提供しているフレッツ光へ直接加入しプロバイダを選ぶか、光コラボとして提供されている、フレッツ光の料金とプロバイダ料金がもともと一緒になっているものを契約するか、いずれかの契約でフレッツ光を使うことができます。
日本のどこに住んでいても、ほとんどの地域で利用が可能なため、他社が参入していない場合、自動的にフレッツ光しか選べないこともあるでしょう。
ですが、それほど幅広いカバー率を誇っているため、引越し先でもフレッツ光をそのまま使える可能性が高まります。
NURO光とは
NURO光とは、NTT東日本・NTT西日本で使われていない「ダークファイバー」と呼ばれる光ファイバーケーブルを利用し、回線を提供しているサービスです。
光ファイバーのケーブル自体は、フレッツ光と同じものを使っていますが、フレッツ光では使われていないケーブルを借りて運営しているため、1本の光ファイバーケーブルでNURO光ユーザーとフレッツ光ユーザーが混ざることはありません。
フレッツ光のシェアは大きく、もともと使えるマンションやアパートも多い分、最大32分岐できる1本の光ファイバーケーブルを最大数まで使っている可能性が高まりますが、NURO光はフレッツ光で使われていないケーブルを別に借りているため、ユーザー数の影響を受けにくいです。
さらに、2Gbps以上の最大通信速度でサービスを提供しているため、より高速な回線として使いやすくなっています。
auひかりとは
auひかりとは、KDDIが自社で敷設した光ファイバーケーブルをメインに使っており、フレッツ光の空いている光ファイバーケーブル(ダークファイバー)は一部地域でのみ利用し、回線を提供しているサービスです。
NURO光は一切自社で光ファイバーケーブルを持っていませんが、auひかりは多くのエリアで自社の光ファイバーを所有しています。
提供エリアは、ダークファイバーをあまり利用していないため他社よりも狭いです。
導入の条件もNURO光より厳しめなため、ユーザー数こそ多くありませんが、1本の光ファイバーケーブルを多数に分岐されにくいメリットがあるとも言い換えられるでしょう。
フレッツ光・NURO光・auひかりの最速プランは?
フレッツ光・NURO光・auひかりの中にもプランがあり、プランや契約形態によって、最大通信速度(理論値)が異なります。
あくまで理論値ですが、3社それぞれ最速のプランも把握しておきましょう。
フレッツ 光クロス
フレッツ光の中で最速なのは、「フレッツ 光クロス」と呼ばれる上下最大10Gbpsで通信可能なサービスです。
2020年4月1日に提供開始したばかりのサービスで、まだまだサービスエリアは広いとは言えません。
都内のごく一部の地域でのみ利用可能で、かつ「ひかり電話」がまだ使えない欠点があります。
NURO光やauひかりに出遅れて10Gbpsのサービスを開始したフレッツですが、サービスエリアもサービス内容も、まだまだ未熟と言わざるを得ないのが、フレッツ 光クロスです。
NURO光 20Gs
NURO光の中で最速なのは、「NURO光 20Gs」と呼ばれる上下最大20Gbpsで提供されるサービスです。
100ドル未満で提供されている個人向けサービスでは現状世界最速を誇っているもので、通信局から宅内終端装置までへの理論値が最大20Gbpsというものになっています。
ですが、提供エリアは東京都豊島区と一部を除く港区のみ。
まだまだ、NURO光同様のサービスエリアの広さを誇るには、時間がかかるサービスと言えるでしょう。
ほかにも、最大20Gbpsで自宅まで通信はなされていますが、10GBASE-Tという規格のホームゲートウェイ(ルーター)を使っているため、実際にハイスペックなパソコンをつないだとしても、最大10Gbpsまでしか出すことはできません。
ただし、同時に通信をした場合には威力を発揮するため、大量の通信を同時に行う現場であれば、導入の価値がありそうです。
この1段階下の速度となるNURO光 10Gsならば、サービスエリアはまだ広くなっています。
auひかり ホーム10ギガ
auひかりの中で最速なのは、「auひかり ホーム10ギガ」と呼ばれる上下最大10Gbpsで通信できるサービスです。
ジャム君は、これを使っています。
提供エリアは、auひかりがすでに使えていたエリアで、かつダークファイバーを利用していない地域であれば、順次展開している広がり具合です。
NURO光 10Gsの集合住宅の導入階数制限には劣りますが、戸建てや低層階のアパートに住んでいるならば、導入できる可能性はとても高くなっています。
残念ながら、高層階まであるマンションなどには導入できなくなるため、そこがauひかり自体の弱点と言えるでしょう。
マンション在住のケース
マンション在住の場合には制約も多いですが、大きな割引を受けられる可能性も高い住宅です。
最大限の割引を受けられるのは、同じ集合住宅でもアパートよりも優れた、マンションの特権です。
ですが、光回線の速度を気にするのであれば、集合住宅の中でも、マンションは最も選択肢が狭い住宅になってしまっています。
マンション向け最強のネット回線
マンション向けで最強のネット回線は、NURO光です。
NURO光は、マンションに申し込む際に階数制限がありません。
たとえば、30階建ての高層マンションの15階に住んでいたとしても、導入が可能になりました。
フレッツ光のマンションタイプも高層マンションに導入可能ではありますが、マンション専用のタイプとなっており、安くなる代わりに回線を共同で使うことになるため、速度低下が発生しやすくなります。
もちろんNURO光のマンションタイプにも同じことが言え、マンションタイプを導入してしまうと、回線速度にこだわりを持つのであれば、痛い目を見ることになるでしょう。
NURO光をマンションに導入する際には、NURO光 G2Vプランを利用し、共同利用となるNURO光 for マンションの導入依頼(未導入の場合、管理組合や管理会社へ)を避けると、利用料金は上がりますが最強のネット回線に仕上げやすくなります。
アパート在住のケース
アパート在住の場合はマンションに似ていますが、大きな割引は受けにくい住宅です。
集合住宅ということでマンションに似ているのですが、マンションよりもインターネット回線導入の敷居は低いのが特徴。
とくに、大家さんや管理会社さんが理解あると、トントン拍子に導入ができるのがアパート在住の強みです。
アパート向け最強のネット回線
アパート向けで最強のネット回線は、auひかりです。
なぜかと言うと、アパートは3階建て以下の建物がほとんどのため。
そのため、auひかり ホームの最低導入条件も満たしており、あとは大家さんや管理会社さんと交渉あるのみです。
auひかりもマンションタイプがありますが、アパートに導入しようとしても契約件数が伸びない、といった理由で断られてしまうこともあるでしょう。
導入できたとしても、割引率が低く、共有回線になるぶん低速化のデメリットも持つため、アパートだからこそ最強のネット回線を目指すならば「ホームタイプ」の導入を検討すべきです。
一戸建て在住のケース
一戸建て在住の場合は、一戸建て賃貸である場合を除き、自分がオーナーであるため、ネット回線の導入がしやすいです。
管理組合や大家さんに断られる、なんてことがないのが、一戸建て在住の強みでしょう。
その一方で、マンションタイプの回線は導入不可能なため、どの会社を選んでも、一番高額になる一戸建て向けのプランを選ぶ必要が出てしまいます。
一戸建て向け最強のネット回線
一戸建て向けで最強のネット回線は、auひかりです。
NURO光とも迷ったところなのですが、「導入時のトラブルの少なさ」「導入後サポートの品質」からauひかりを推奨します。
実際、一戸建てに光ファイバーを導入するだけで考えるならば、NURO光のほうがお安く済みます。
たとえば、関東で「ネットとひかり電話」を申し込んだ場合、auひかり ホーム1ギガだと5,600円のところ、NURO光 G2Vならば5,273円です。
ですが、契約することになるプロバイダによっても大きな速度差が生まれやすいため、今回は除外しました。
SNSの話を鵜呑みにするわけではないのですが、導入時のトラブルが目立っているのもNURO光ですので、長年使っても安心でき、早期開通を目指すならば、auひかりが最強のネット回線になってくるでしょう。
オフィスビル(法人)のケース
オフィスビル(法人)の場合は、自社ビルでもない限り、ネット回線はマンションよりも選択肢の幅が狭くなってしまいます。
もちろん、法人向けのネット回線を引くとなれば、個人向けよりも豊富で安定したサービスを受けられるのは間違いありませんが、桁が違うお値段です。
個人向けに提供されているサービスでも法人契約でき、かつ高速に利用できるものを選ぶのがいいでしょう。
オフィスビル(法人)向け最強のネット回線
オフィスビル(法人)向けで最強のネット回線は、NURO光です。
NURO光を推す理由が、NURO光でも一般的となるNURO光 G2V(最大2Gbps)でも、他社のほぼ同額となる最大1Gbpsプランより有利に働くからです。
そもそも、auひかりはオフィスビルがよほど低層ビルでない限り、マンションタイプしか導入できません。
フレッツ光は、プロバイダによって同じ場所でも速度差が激しい側面を持つため、やはり最強の名にはふさわしくないでしょう。
その点NURO光ならば、プロバイダはSo-net限定ですが、通信速度は全国的にも速い速度で提供されています。
また、上り帯域を使うことになるアップロードの制限がとくに定められていないため、異常すぎる使い方をしない限りは、速度制限を受けにくいのがメリットです。
企業だからこそ、下りの速度も重要ですが、上りの速度や転送量制限も重視し、最強のネット回線はNURO光ということになってくるでしょう。
フレッツ光・NURO光・auひかりはケースごとに最強が違った
どんな環境で使うかによって、フレッツ光・NURO光・auひかりのサービスは、どのネット回線が最強かが変わってきます。
簡単に整理してしまうと、
- 建物の階数・転送量制限のないNURO光
- 自社光ファイバケーブルを多く使い安定しているauひかり
- 光コラボレーションでスマホ代が安くなるフレッツ光
といった具合になります。
また、それぞれのサービスの中でも、最大通信速度が1Gbpsのものから10Gbpsのもの、はては20Gbpsのものまでありますので、通信速度の速さにこだわりがあるならば、対応エリアに住んでいるか・対応機器になっているかも要チェックです。
auひかり ホーム10ギガの実測レビューもしていますので、気になる方はぜひ。
必要となる機器も、解説させていただいています。
ネット回線は導入してしまうと工事費や割引のための縛りが発生することも多々あるため、なかなか乗り換えにくいものです。
固定のネット回線として導入を検討されているのであれば、ぜひご自身の生活スタイルや求める条件にあった、最強のネット回線を選んでください。
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