各種ファイルを共有する場合、無料から利用できるオンラインストレージサービスを利用している方も多いでしょう。
とても便利なサービスであるのは確かなのですが、「ダウンロードする側の利便性」と「ファイルの安全性」を考えると、あまり利用すべきではありません。
なぜそのようなことが言えるのか、順を追って解説します。
無料オンラインストレージサービスは時間がかかる
無料で利用できるオンラインストレージサービスには「有料プラン」が用意されている場合もありますが、有料プランを利用しない場合には多くの場合に「通信速度の制限」が発生してしまいます。
この通信速度の制限は、主にダウンロードする側に発生するもので、十分な回線速度があるにも関わらず、それほど大きくもないファイルのダウンロードに何十分も待たされてしまうことも多いのが現状です。
海外系サイトの場合はアップロードにも影響大
サーバーが海外に置かれているようなオンラインストレージサービスの場合、距離的な理由から、特に制限が設けられていなくともアップロード側にすら影響が大きく現れてしまう場合があります。
日本にサーバーが置かれているサービスであれば、ある程度の速度は出る場合がほとんどですが、海外にサーバーがあるサービスだと、距離が遠ければ遠いほど通信速度の低下が目立ちます。
これは致し方のない事象ではあるのですが、それならば容量さえ許せばGoogleドライブのほうが、使い勝手は上位に来てしまうでしょう。
ファイルが他人の監視下に渡ってしまう
これは、自宅にサーバーを置かない場合は、ほぼ必ずと言っていいほど他人(他社)の監視下にアップロードするファイルが渡ってしまう点が問題なのですが、特にあまり信頼できないような海外系オンラインストレージサービス利用時には、注意が必要です。
一見、パスワードをかけて、自分と自分がパスワードとアクセス先を知らせた人にしかダウンロードできないように見えてはいますが、当然運営元はアクセスが可能です。
さらなる対策として、zipファイルに暗号化を施すようなことをしておけば多少の安全は確保できますが、家庭用PCのスペックもかなり向上してきているため、短いパスワードだと解除しようと思えば割と簡単に開けられてしまいます。
天下のGoogleも検閲中
GoogleドライブやGoogleフォトのような場所を利用しており、速度的にも社会的な信頼度も安心だと笑ってはいられません。
このような事例のように、せっかくのファイルが勝手に消されてしまうケースすらあります。
勝手に消されてしまっては、ファイルを共有する意味がなくなってしまい、重要なファイルほど勝手な削除や誤った削除に目を光らせ続けなければならなくなってしまいます。
広告が過剰となりがちなオンラインストレージサービス
無料で利用できるオンラインストレージサービスは、慈善事業ではありませんので、広告収入が基本となります。
そのため、比較的広告が多い傾向となり、開くのに重くなるだけでなく、公共の場所や企業で開くには好ましくない広告が表示されてしまうことも多いのが現状です。
もちろん、広告が少なめの場合や一般的な広告のみの場合もあったり、Googleドライブのように無料なのに広告なしで利用できるケースもあるため、ケースバイケースではあります。
海外系だけでなく日本系も危ないサイトがあり
大量の広告で埋め尽くされている、好ましくない広告が表示されがちなのが海外系のオンラインストレージサービスに多めですが、日本系のサービスでも危ないサイトはあります。
具体的なサイト批判になってしまうため、サイト名の公開は避けますが、ニュースやブログ記事のようにスクロールもしない1ページ内に3つ以上の広告が見えていたり、スマホで見たときに誤タップしがちなオーバーレイ広告を多用しがちなサイトは、誤タップにより変なサイトへ誘導される恐れがあるため避けるのが無難でしょう。
広告が表示されるのは仕方のないことではある
無料のオンラインストレージサービスだけでなく、無料の様々なアプリやサイトで広告が表示されるのは、「タダで有益なもの」をお届けしようとしている以上、仕方のないことではあります。
このブログにだって、広告くらいついています。
問題は、広告の多いオンラインストレージサービスで広告を消そうと思ったら、有料プラン加入を促されるところです。
そのオンラインストレージサービスが大のお気に入りならば止めはしませんが、そこにお金を払うくらいならば、別のところにお金を割いたほうが、安全でより快適に使えることでしょう。
代替サービスにレンタルサーバーがおすすめ
ファイル共有をされるのであれば、オンラインストレージサービスの利用ではなく、比較的自由の効く「レンタルサーバー」の利用をおすすめします。
無料ではありませんが、比較的安価から導入できるものもあり、同時接続数やファイル容量にもよりますが、高速で安定したダウンロードもアップロードも可能となっています。
さくらインターネット
さくらインターネットのレンタルサーバーは、ライトプランの年額1,571円(月額換算131円)から導入できます。
WordPressは使えないライトプランですが、「ファイルの共有」として利用する程度であれば、100GBの容量が与えられるため、契約期間中は自由にファイルの管理ができるでしょう。
容量が足りないようであればライトプランを複数契約か、スタンダードプラン以上のプランもご検討ください。
CORESERVER
CORESERVERは、長期間の契約でかなり安価に、容量も大きくWordPressも同時に使えるようなサーバーをレンタルすることが可能です。
ファイルの上限数があるサーバーのため、ブログ運営などと併用して使う場合には難ありになってしまいがちですが、オンラインストレージサービスの代わりとして利用するデータ置き場としてならば、十分すぎるファイル数は入ります。
ファイル数に不安があるのであれば、次に紹介するエックスサーバーを選択するといいでしょう。
エックスサーバー
エックスサーバーは、レンタルサーバー会社の中でも古参の大手で、ジャム君も使っている会社です。
かなりハイスペックなサーバーを用意してくれているため、オンラインストレージサービス代わりにするだけで、困ることはほとんどないはず。
転送量も無制限ですので、大量にアクセスがあっても安心です。
若干の難点としては、大阪サーバーの割当確率も高いことと、ダウンロードの最高速度が200Mbps程度までしか現状出せないことくらいでしょうか。
しかし、初心者にも嬉しい読みやすいヘルプページだけでなく、素早い回答の無料親切サポートを受けられるため、レンタルサーバーを借りてみようかなという相談だけでもためになります。
レンタルサーバーに乗り換えればメリット大
レンタルサーバー会社は、紹介したもののほかにも、日本に多々あります。
それらの会社を運営している運営元がデータを覗き見ない保証はどこにもありませんが、無料でサービスを展開しているオンラインストレージサービスよりは、どことなく安心感が得られるでしょう。
それに、ユーザーが別々に有料プランに加入せずとも、広告なしで高速な通信が可能となるため、ファイル共有を頻繁にする場合にはメリット大です。
さらに、より細かなアクセス解析やパスワード設定なども行うことも可能になってくるので、不審なアクセス発見もしやすくなることでしょう。
思ったよりも高額ではないサービスですので、ファイル共有の用途だけでなく、ご自身の失いたくないファイルバックアップ用途に使うのもいいかと思いますよ。
コメント